革修理｜滋賀県の革修理なら革研究所 滋賀東近江店

みなさんこんにちは！

革研究所滋賀東近江店の桑原です！

日々の修理事例をご紹介しています。

目次　 1.今回の修理事例 2.バッグ修理 before、after 3.革製品でお困りなら、、

 

今回の修理事例

今回ご相談いただ来ました商品は、、、

ビジネスバッグのフチの色剥げによるコバコーティング再施工のご依頼です！

バッグのフチやカドはよく擦れたりして色剥げや傷が起こりますね。

そこで革製品にはフチにコーティングがしてある商品も多いのですが、この「コバ」どんな意味があるのかまず簡単な説明をさせていただきます。

 

「コバ」とは、革を裁断した断面のこと。何も処理をしない「切りっぱなし」の状態だと、革の繊維がむき出しになっており、摩擦や水濡れ、乾燥などによってボロボロと毛羽立ったり、ひび割れたりしてしまいます。

そこで、このコバに特別な塗料や溶剤を塗ってコーティングすることで、革製品を長持ちさせ、美しく見せる効果があります。

コバコーティングの主な役割

1. 耐久性の向上: コバをコーティングすることで、外部からの衝撃や摩擦、水濡れから革の繊維を守り、ほつれや劣化を防ぎます。特に角や端は傷みやすいため、このコーティングが製品の寿命を大きく左右します。

2. 美観の向上: コバコーティングは、革製品全体をシャープで引き締まった印象に見せます。色付きのコーティング剤を使うことで、デザインのアクセントにもなり、高級感や職人技が光る仕上がりになります。

3. 防水・防汚効果: 革の断面にコーティングを施すことで、水の侵入を防ぎ、汚れが付着しにくくなります。

コバコーティングの種類

コバコーティングには、大きく分けて「磨き」と「塗り」の2種類があります。

• コバ磨き: 革の断面をヤスリなどで整え、布海苔（フノリ）やCMCといった液体を塗って、ガラスの棒などで強く摩擦して磨き上げる方法。革本来の風合いを生かし、なめらかで美しい光沢が出ます。手間がかかるため、高級な革製品に用いられることが多いです。

• コバ塗り（コーティング）: 顔料や樹脂成分を含んだ専用の塗料をコバに塗り、コーティングする方法。革の種類を選ばず、均一で美しい仕上がりが得られます。また、カラーバリエーションが豊富で、デザイン性を高めることができます。ただし、使用に伴いひび割れたり剥がれたりする可能性があるため、定期的なメンテナンスが必要になることもあります。

このように、革製品のコバコーティングは、ただの飾りではなく、製品の品質と寿命を保つために欠かせない重要な意味を持っているのです。

 

それでは今回お預かりしたバッグどのような状態になっているのかまずは修理前の画像をご覧ください。

 

バッグ修理 before、after

修理前画像

このようにバッグのフチにコーティング施工してある部分が「コバ」になります。

今回のバッグはブラウンのコバ液が塗ってあるタイプで長年に使用によりカドやフチが擦れてコーティング部分がなくなり革が剝き出しになってしまっていますね。

このような状態、見た目が悪くなるのはもちろんなのですが、コーティングは革の保護も兼ねているので劣化してコーティング部分がなくなってしまうと、革の劣化も進んで行くのが早くなります。

実際、このバッグも特に酷い下側のカドやフチは革が乾燥し毛羽立ってきている状態になっていました。

それではこのバッグ、コバを再施工するとどうなったのか修理完了後の画像をご覧ください。

 

バッグ修理完了後画像

いかがでしょうか！

擦れてコバコーティング部分がなくなってしまっていた部分もコバを再コーティングする事でキレイな状態になりましたね！

今回バッグ本体の補修等はしていなく、フチのコバのみ再施工しています。

コバを再度コーティングしなおすことによってフチやカドからの革の劣化を抑える事ができていますので革もフチからの劣化を保護された状態になっています。

また、今回コバのみの補修でしたが、フチがキレイになるだけでバッグ全体が締まって見えますね。

このようにコバが剥がれたり剥げてしまったりしている革製品はよく見ると多いと思います。

そんな時はこばの再施工する事でキレイになり、革の劣化も喰いとめる事ができるので結果、お気に入りの革製品は長く使っていただく事ができるのでお困りの方、気になる方はお気軽にご連絡くださいね！

 

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